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塩分の摂り過ぎは寿命を縮めます

よく言われるとおり、塩分の摂り過ぎは健康被害をまねきます。WHOでは1日に5g以下の摂取を推奨していますが、多くの日本人は倍以上摂っているのが現状です。健康を守るためにも、今日から塩分を少しずつ抑えてみましょう。

◆1日の推奨塩分摂取量

WHO(世界保健機構)は1日5g以内(約小さじ1杯)が適切な塩分摂取量であると定めています。日本の厚生労働省も将来的にこの基準を満たすことを目標に、現在の平均塩分摂取量1日10.6g(小さじ2杯強)を10年間で1日8g(小さじ1杯半)まで減らすことを目標にしています。

◆塩分を摂り過ぎるとどうなる?

日本人は他の国の人に比べて塩分摂取量が多くなっています。昔、飢饉で飢えるのを防ぐため塩をたくさん使った保存食が作られていたことの名残で、今でもお漬物や味噌、塩ジャケなど塩分の多い食べ物が多いのです。しかし、塩分の摂り過ぎは高血圧の原因になります。高血圧になると心臓病のリスクが高めるため大変危険です。他にも、腎臓病を引き起こすこともありえます。体内では水分とナトリウムの濃度を一定に保つようになっていますが、ナトリウムを摂り過ぎると、腎臓は血液中から余分なナトリウムをろ過しようとして働き、腎臓が働き過ぎるとろ過細胞が壊れて腎臓病になってしまうのです。

◆塩分の摂り過ぎはEDも引き起こす

塩分の摂り過ぎはEDを引き起こす可能性もあります。マウスに6%の高濃度塩分食と0.3%の低濃度塩分食を10週間与えたところ、高塩分食を与えられていたマウスには明らかに勃起機能の低下が認められました。塩分を過剰に摂取することで血圧が上昇し、血管内の細胞が傷ついて勃起機能が低下したようです。 人間の場合も、血圧が高いと日頃から血管がダメージを受けることになります。そうすると血管が次第に硬直して拡張しづらくなります。勃起は血管が広がり血流量が増えることで促されるので、血管が固いと広がらず血流量も増えません。結果、勃起ができなくなってしまうのです。EDにはバイアグラを飲むという治療法もありますが、根本的に治すためにはやはり減塩が必要です。

◆減塩のし過ぎも良くない?

さまざまな弊害がある塩分の過剰摂取ですが、かといって摂らな過ぎるのもよくありません。米国医学会誌の発表によると、1日3g以下しか塩分を摂っていない人は脳卒中や心臓発作を引き起こす可能性が高いそうです。また、低塩分摂取は血中のホルモンと脂質を増加させ、肥満を招くおそれもあります。意外なことに、糖尿病患者の寿命を縮めることにもつながるそうです。糖尿病患者は腎不全を併発することが多いため、病院で減塩指導をされることが多いですが、低塩分食とインシュリン抵抗性(インシュリンに対して身体が鈍感になる)の関係が指摘されています。そして、1日に4~6gの塩分を摂取している場合が一番死亡リスクが低いこともわかりました。1日に塩分を3g以下しか摂らないということはなかなかできないと思いますが、減塩する場合はやり過ぎないように気をつけてください。

◆無理なくできる減塩の方法

とはいえ、日本人の大半は減塩が必要です。しかし、濃い味付けに慣れてしまっているとなかなか塩分を減らすのは難しいですよね。どうやったら無理なく塩分を減らせるでしょうか。

おすすめは料理で頻繁に使う醤油を減塩醤油に買えることです。普通の醤油だと大さじ1杯に塩分が2.6g程含まれますが、減塩醤油なら約1.4gです。醤油を買えるだけで大幅な塩分カットが期待できます。野菜をたくさん食べることも有効です。野菜に含まれているカリウムには余分な塩分を排出させる働きがあります。ただ、カリウムは水に溶ける性質があり、煮たり茹でたりすると減ってしまうので、生野菜を食べましょう。