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インド人に認知症が少ないわけ

◆カレーが痴呆症を抑制する!?

インド人にはアルツハイマー型認知症が少ないというデータがあります。インドはまだ平均寿命が低く、乳幼児死亡率も高いので、長生きする人が少ないから認知症が少ないのではないかと思われていましたが、そうではないという研究結果があります。

アメリカとインドの同世代の人同士でアルツハイマー型認知症の割合を調べたところ、インド人はアメリカ人の4分の1ほどしか、患者がいないことがわかっています。 その理由は何かと考えたところ、アメリカ人はほとんどカレーを食べず、インド人はほぼ毎日カレーを食べるという事実に思い当たったそうです。

◆カレーに含まれる「クルクミン」の驚くべき効果

金沢大学の山田教授がその仮説をもとにカレーを研究してみたところ、カレーの中にアルツハイマー型認知症を防ぐ成分があることを発見しました。それはカレーの黄色い色のもととなるウコン(ターメリック)です。ウコンのなかにはクルクミンという物質が存在しますが、そのクルクミンがアルツハイマーの予防に有効であるということがわかったのです。

アルツハイマー型認知症は、脳内でアミロイドベータという物質が作られ、神経細胞が死滅して脳が線維化することで発症しますが、クルクミンには線維化を抑制する作用があることがわかっています。

クルクミンは最近その効果が盛んに研究されており、肝機能を高める効果もあることがわかりました。お酒を飲む前後に摂取するサプリメントやドリンク剤なども販売されています。また、クルクミンはがん細胞の増殖を抑制するという研究結果もいくつか発表されており、現在とても注目されている成分なのです。

シカゴのロヨラ大学の研究チームは2004年の小児白血病学会で、子供の慢性リンパ性白血病の細胞にクルクミンを加えて培養したところ、がん細胞の増殖が抑制されたという研究結果を発表しました。 欧米とアジアを比べると、アジアの方が子供の白血病が少ないことが知られていますが、アジアではウコンが伝統的に食事にとりいれられていることと関わりがあるのかもしれません。

◆これからもカレーをおいしく食べよう

日本でもカレーはもはや国民食といってもいいほど人気のメニューです。カレーに認知症を抑制する効用があったなんて驚きですし、うれしいことです。

今のところカレーの食べ過ぎによる弊害は報告されていませんので、これからも積極的にカレーを食べたいものです。しかし、カレーはごはんを何杯もおかわりしたくなり、食べ過ぎてしまうことがありますので、その点には注意したいものです。辛すぎるのも胃腸に負担がかかるので、ほどほどの辛さにとどめておいたほうがよいでしょう。